X-MEN:フューチャー&パスト

今日は、妻と一緒に「X-MEN:フューチャー&パスト」を見に行ってきた。

前作の「X-MEN:ファースト・ジェネレーション(2011年)」がなかなか面白い作品だったので、次回作も初期三部作より前の時代のエピソードが題材になるのだろうと思っていたのだが、本作の予告編を見て吃驚仰天。タイムトラベルを取り入れることにより、「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」と初期三部作の続編を一本化してしまうつもりらしい。

しかし、タイムトラベルは両刃の剣であり、下手に手を出すと悲惨な結果になるという不安と、新旧X-MENの揃い踏みが見られるという期待の両方を胸に映画館へ向かったのだが、そこで俺が目にしたのは、(不本意だった)初期三部作を何としても無かったことにしたいというブライアン・シンガーの執念だった!

ストーリーは、センチネルと呼ばれるロボットの攻撃によりミュータントが絶滅の危機に瀕している近未来と1973年のアメリカとが相互に描かれるのだが、よりウェイトが置かれているのは後者の方。正直、こっちだけに絞って、セリフでしか語られない“ケネディ暗殺の真相”なんかをもっと掘り下げてくれれば、「ウォッチメン」並みのダークな魅力に満ち溢れた作品になっていたかもしれない。

ところが、そこに現れたのが「X-MEN:ファイナル ディシジョン(2006年)」で監督から外されたブライアン・シンガーであり、近未来のエピソードと禁断のタイムトラベルとを無理矢理ストーリーに持ち込むことにより、時計の針を初期三部作が始まった直後まで戻すことにまんまと成功。憎きブレット・ラトナーの手によって闇に葬られてしまったスコットとジーンも、無事復活させることが出来た。

ということで、俺はX-MENシリーズにおけるブライアン・シンガーの功績をいま一つ買っていないのだが、こうまでこのシリーズを私物化するつもりなら是非とも最後まで責任を取って欲しいところ。続編の「X-MEN:アポカリプス」がつまらなかったら、絶対に許さないからね!