今日は、妻と一緒に「俺はまだ本気出してないだけ」を見に行ってきた。
当初は、梅雨の晴れ間を利用して久しぶりにガッツリした山歩きを楽しもうと思っていたのだが、週末が近づくに連れて天気予報の降水確率は確実に上昇していき、これではロングウォークは到底無理。他に何の予定も入れていなかったので、昨晩、妻に何か見たい映画はないか尋ねてみたところ、消去法でこの作品になった。
さて、ストーリーは、40過ぎで脱サラし、漫画家を目指すことになった主人公とその家族、友人を中心に展開していくのだが、不満を漏らすことなく、家計を支えるために風俗店でアルバイトを始める娘をはじめとして、登場人物はいずれも俺の理解の範囲を超える方々ばかりであり、現実感は極めて希薄。
それにもかかわらず、ラストは“真面目が一番”みたいな感じで無難にまとめられており、おそらく、あの主人公も、その後、真面目に努力することによって無事漫画家デビューを果たすのだろうと思わせるあたりが、正直、ちょっと気持ち悪い。“サラリーマンv.s.自由業”というテーマでは、大島弓子の「毎日が夏休み」という傑作マンガがあるのだが、ラストのぶっ飛び感も含め、その足元にも及ばない。
ということで、主演の堤真一について、俺が名前と顔が一致するようになったのは、娘が見ていたTVドラマ「SP」がきっかけであり、そんな彼が三枚目を演じるという意外性は悪くないのだが、まあ、その効果が持続するのもせいぜい最初の30分くらい。個性が強いため、途中でもう一回バケてもらわないと、見ていて飽きてしまいます。