社山を銅親水公園から

今日は、先月、妻と訪れたばかりの社山を、足尾側にある銅親水公園から歩いてきた。

本当は、妻と一緒に鳴虫山を歩くつもりでいたのだが、午後に用事が入ってしまったため、急遽予定を変更。昨年末に行きそびれたこのコースなら事前準備は出来ているし、単独であれば何とか午前中に歩いてこられるだろうということで、午前5時45分に公園内の駐車場を出発する。

車止めのゲートを潜ってしばらく林道を歩いていくと、橋(6時7分)を渡った先の左手に踏み跡らしきものがあり、ここが尾根への取り付き地点らしい。踏み跡は小さな沢(6時12分)のところで一度途絶えてしまうが、よく見ると沢の左岸に沿って人の足跡が残っており、それをたどっていったところで“久蔵雨量局順路”の標識に出会う。

この標識は、その後もジグザグ道の折り返し地点ごとに立てられており、これなら簡単とそれに従って斜面を上っていくが、間もなく踏み跡が荒れてきてしまい、このまま進んでよいものか自信が持てなくなる。まあ、最初から迷ったら急斜面をよじ登ってしまうつもりでいたので、ここで目の前の斜面に取り付き、6時41分、久蔵雨量局のすぐ北あたりと思われるところで尾根に出る。

さて、尾根上にはそれらしい踏み跡が続いており、青空の下、左手の木々の間からは足尾の山が眺められるということで気分は爽快。尾根が広がると踏み跡は見当たらなくなるものの、しばらくするとまたいつのまにか出現し、何度かそれを繰り返しているうちに、しだいに1568mピークが近づいてくる。しかし、笹原に付けられた薄い踏み跡はその東側を巻くように続いており、それをたどっていくとちょうど崩落地点の頭(7時47分)のところで稜線に出た。

ここまで来れば目指す社山はすぐそこであり、ちょっとした岩場(8時1分)を通過して山頂直下の急斜面を上っていくと、8時16分に社山山頂に到着する。紅葉がほぼ終わってしまったせいか、予想に反して山頂は無人であったが、遠くに富士山を望みながら休憩しているとようやく単独の登山客が上がってきたので、彼に山頂を明け渡すためにここで再出発。

阿世潟峠(8時50分)まではいつものルートであるが、今日はここを右に折れて足尾方面へと下りて行く。事前学習のとおり、あまり使われていない山道は荒れているが、テープ等の目印もあるので慎重に進めば迷う心配は無いだろう。

しばらくすると沢の右岸を進むようになり、目印のところ(9時7分)で左岸へ渡るが、堰堤が見えてくるあたりで先に進めなくなる。やむなく河原へ下りて右岸に移るとそこにも目印(9時17分)があり、堰堤を越えたところで再び左岸に戻ってみると、そこが長手沢林道の終点(9時20分)だった。

ここから先は気楽な林道歩きとなるが、前半はいわゆる“廃道”であり、実態はガレ場に近い。錆びた鉄板橋(9時48分)の先ではほとんど崩壊状態であるが、その少し先には現役の林道が見えており、沈潜橋(9時58分)〜尾根取付き地点(10時18分)と歩いて、10時35分に銅親水公園の駐車場に戻ってきた。歩行距離は14.8kmだった。

ということで、尾根に上がるまでが少々大変ではあるものの、社山までのルートはとても良い雰囲気であり、要所に標識を設置していただければ十分に一般向けのハイキングコースとして利用できると思う。それに対し、長手沢林道の方はかなり退屈であり、放置されたままのカーブミラーがやけに新しく見えるのがちょっと不気味でした。