ダーク・シャドウ

今日は、家族でジョニー・デップ主演の「ダーク・シャドウ」を見てきた。

ジョニー・デップ扮するヴァンパイアのバーナバス・コリンズが200年ぶりに1972年のアメリカに蘇り、宿敵である魔女アンジェリークと対決するというストーリーなのだが、内容は完全なコメディであり、しかも、元々は人間だった頃のバーナバスとアンジェリークの痴情のもつれが発端ということで、色っぽいシーンも満載。

そのせいで、一応、PG-12指定になっているのだが、一度だけ出てくるバーナバスとアンジェリークの情交シーンにも全然いやらしさは無く、娘と一緒に見ていても特に問題はない。アンジェリークに扮したエヴァ・グリーンという女優さんはなかなか魅力的な方であり、新味はないものの、なかなか良くまとまった愉快な作品であった。

残念なのは、主要な登場人物が奇人変人(=ボケ)ばかりで、彼らの奇行に振り回されるキャラクター(=ツッコミ)が不在なこと。本当なら、新人家庭教師役のベラ・ヒースコートの役目なのだろうが、ミシェル・ファイファー、ヘレナ・ボナム=カーターそれにクロエ・グレース・モレッツ(=娘が、“やっぱり普通の役はやらせてもらえないんだね”と気の毒がっていた。)という強力な女優陣に気おされてか、途中から存在感が無くなってしまうんだよね。

ということで、「サテンの夜」から「ゴー・オール・ザ・ウェイ」に至るまで、俺が中高生の頃に聴いていたポップ・ミュージックが鳴りっぱなしというのも嬉しいのだが、ジョニー・デップティム・バートン・コンビの作品がマトモになり過ぎてしまうのがちょっと心配であり、続編がある場合にはいろんな意味でもうちょっと冒険して欲しいと思います。