社山〜黒檜岳

今日は、手頃なロングコースの第一弾(?)として、日光の黒檜岳を社山からの尾根伝いに歩いてきた。

中禅寺湖岸の遊歩道歩きが相当長くなりそうということで、一瞬、歌が浜の駐車場から阿世潟まで自転車を使うという誘惑にも駆られたのだが、調べてみると中禅寺湖岸は自転車の乗入れが禁止されているとのこと。仕方がないので、素直に自分の足で歩くことにし、午前6時22分に歌が浜の駐車場を出発。

紅葉はほとんど終わりかけの状態であるが、秋晴れに恵まれたこともあって、早朝の湖畔歩きはなかなか良い気分。しかし、歌が浜から阿世潟までの区間は帰路でも歩けるため、狸窪(6時44分)を左手に入り、半月峠(7時15分)〜中善寺山(7時22分)〜阿世潟峠(7時41分)と尾根歩きを楽しんで、8時24分に社山に到着。

ここからが本番ということで、遠くに見える富士山を眺めながら無人の山頂で山歩き用のスニーカーを山靴に履き替えて再出発。山頂のすぐ先でルートは二股に分かれており、自分のイメージに従って迷わず直進したのだが、念のためGPSで確認するとやっぱり間違いだったらしく、分岐まで引き返して樹林帯の中の岩がゴツゴツした急坂を下っていく。

しばらく下ると、今度こそイメージしたとおりの笹原の稜線歩きが待っており、足尾方面から吹き付ける強い風には白いものが混じっているものの、なかなか良い雰囲気の中、笹に覆われた不鮮明な踏み跡を辿って行く。最初の標識(8時56分)を通り過ぎた後、踏み跡は正面の小ピークへ向かうルートと右手の樹林帯へ続くルートとに分かれていたが、今度はあらかじめGPSで地形図上のルートを確認し、それに従って前者を選ぶ。

少し進むと踏み跡は深い笹の中に消滅してしまったが、GPS上では尾根伝いにルートが続いているようなので、それに従って胸まである深い笹を掻き分けながら道なき道を進んでいく。すると、小ピークを過ぎた先で右手から続く踏み跡を発見することができ、無事ルート復帰。どうやら先程の分岐は樹林帯へ向かう方のルートが正しかったらしい。

1792ピーク(9時12分)〜2番目の標識(9時21分)の前後も見晴らしの良い稜線が続いているが、1816ピーク(9時33分)の先でまたもや踏み跡を見失い、慌ててGPSを確認すると、現在位置は地形図上のルートより随分南側へズレている。少し先に笹の薄くなった広場のような場所があったので、そこから地形図上のルートを目指して笹の中に踏み込んでみたが、どんどん深くなる一方の笹に行く手を阻まれ、敢え無く敗退。

やむを得ず、先程の広場まで引き返して落ち着いて辺りを調べてみると、何と広場の南側の端に3番目の標識(9時56分)が立っており、その先には踏み跡も続いている! ホッと一安心して、腰くらいまである深い笹に覆われた踏み跡を見失わないよう慎重に進んでいくと、4番目の標識(10時6分)を過ぎ、5番目の標識(10時19分)の先からルートは樹林帯の中へと入っていく。

枯葉と薄く積もった雪に覆われた樹林帯の中の踏み跡もほとんど判別不可能な状態なのだが、テープや木の幹に付けられた目印を辿って何とか千手ヶ浜分岐の標識(10時33分)に到着。事前学習によると、山頂はこの標識を西に進んだところにあるとのことなので、木の枝に付けられたテープ等を頼りに進んでいくと、10時37分に黒檜岳の山頂(1976m)に着くことが出来た。

しかし、林の中の山頂には何の魅力もなく、さっさと千手ヶ浜分岐(10時42分)まで引き返して下山に取り掛かる。ここから千手ヶ浜までは交通量も多いらしく、踏み跡も比較的鮮明であるが、斜面に無理やり付けられたようなルートはあまり効率的には出来ておらず、沢(11時43分)を渡って11時52分にようやく中善寺湖畔まで下りて来た。

ここで昼食をとった後、再びスニーカーに履き替えて中禅寺湖の南岸に取り付けられた遊歩道を歌が浜に向かって延々と歩いていく。2時間半くらいで着くかなあと思っていたが、やはり11kmを超える距離は半端ではなく、阿世潟(14時28分)を通過して駐車場に着いたのは、予想より1時間遅れの15時20分のことだった。

ということで、距離が長い(=GPSの記録では27.7 km)のは覚悟の上であったが、社山から黒檜岳までの笹原の深さは予想以上であり、地形図上のルートも一部当てにならないとあって、正直、俺のような初心者にはちょっと荷が重いコースだった。しかし、雰囲気自体はとても良いところなので、廃道にならないよう機会があったらまた歩いてみたいと思います。