ナイト ミュージアム2

家族からのリクエストにお応えして、「ナイト ミュージアム2」を見に行ってきた。夏休みで帰省中の長男も一緒です。

謎の石版の力によって博物館の化石や剥製が動き出すというコンセプトは前作と同様であるが、本作の舞台となるのは世界最大規模を誇るあのスミソニアン博物館。冒頭、前作で仲直りした主人公の一人息子が登場するため、お子様向け映画の傾向が強まっているのかと不安になったが、幸いそんなことは全くなかった。

前作では、夜の博物館での出来事はあくまでも主人公達の秘密という前提であり、古代エジプトの王が英語を話せることに関しても一応理由のようなものが付けられていたと思うのだが、本作ではそんなお約束は全く関係なしに、最初から最後までハチャメチャな出来事のオンパレード。(その一方で、最初と最後に懐中電灯ネタを持って来るという細かい配慮も嬉しい。)

まあ、いくら夜中だからって、巨大なリンカーンの石像が歩きまわれば大騒動になるだろうし、飛行機が突っ込んで破壊された博物館の壁を一晩で修復できる筈もない。しかし、そんなことはお構いなしに次から次へと繰り出されるこの悪ノリギャグこそ、俺が前作で感じた物足り無さを満たしてくれるものであり、個人的には続編として極めて正しい制作態度だったと思う。

主演のベン・スティラーもこれでやりたいことはやり尽くしたようだし、最後にはネタをばらしてしまっている(?)ため、この続編が出来る見込みは最早無さそうな雰囲気。エイミー・アダムス扮するアメリア・イヤハートに再会できないのはちょっと残念であるが、このアイデアだけで3作目を作るのは少々無謀というものであり、まあ、賢明な判断だったのだろう。

ということで、お客の入りも上々であったが、本作を鑑賞中、俺の左隣りの人物(30代男性?)がクスクス笑いっぱなしなのがちょっと気になった。コメディなので笑うのは全然問題ないんだけれど、他のお客があまり声に出して笑わないような、例えばラリーとアメリアがライトフライヤー号で脱出するという手に汗握る感動シーン(=俺は半分涙ぐみながら見ていた。)でも彼のクスクス笑いは止まらないんですよねえ。