ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー

今年最初の映画鑑賞は、俺のリクエストで「ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー」を見てきた。「ダークナイト」のときの愚は繰り返さないということで、今回は家族そろっての前作DVDの鑑賞会は省略し、俺が大まかな人間(?)関係等を口頭で家族に説明しただけで鑑賞に臨んだ次第。

内容的には、前作よりもストレートな筋立てとなっており、次々と現れる珍妙で魅力的な敵キャラをヘルボーイ達が片っ端から撃破していくという実に痛快なストーリー。恋敵(?)のマイヤーズ君を南極に左遷させることによって、ヘルボーイを(どっかの蜘蛛男のように)必要以上にウジウジ悩ませなかったのは大正解であり、彼に代わって新たに仲間に加わるヨハン・クラウスもなかなか魅力的なキャラクター。

また、本シリーズを通じての最大のテーマである“ヘルボーイ=世界を終末へと導く力を持つ者”という重〜い課題に関しても、今回は正面から向かい合うことを慎重に避け、ヘルボーイの大活躍の方に焦点を絞って描いているあたりは、スーパーヒーロー物の第二作目はこうでなくっちゃ、と思わず膝を叩いてしまうくらいに的確な判断で、デル・トロ、流石です!

エラゴンとかライラといった最近のシリーズ物がことごとく失敗に終わっている中で、本シリーズのこの大成功は誠に喜ばしい限りであり、次回作ではいよいよヘルボーイ自身の宿命との対決という大団円が描かれるんだろうが、個人的には3部作と言わず、5部作くらいにしていただきたいくらいです。

ということで、恒例(?)となった70年代ヒット曲特集は、前作の「Let's Stay Together」に引き続き、本作ではBarry Manilowの「Can't Smile Without You」が取り上げられている。まあ、このへんの趣味の悪さもいかにもヘルボーイらしいところであり、なかなか楽しませて頂きました。