鞍掛尾根、初戦敗退

今年の冬は、古賀志山をいろいろなルートで歩いてみようと思っているんだけど、今日はその第一弾ということで、古賀志山からその北東にある鞍掛山までを尾根伝いに歩いてみることにした。

午前7時を少々過ぎた頃に森林公園の駐車場を出発し、いつもどおりの北コースを通って7時40分に富士見峠に到着。ここから途中にある559ピークまでは今年の春先に妻と一度歩いたことがあるので問題ないだろうと思っていたが、コースの踏み跡が落ち葉で覆われており、なかなか見極めが難しい。おかげでちょっと迷ったが、かすかな記憶を辿りながら、中尾根ルートとの分岐(7時58分)を経て、8時5分に559ピークに着いた。

ここから先は未知のルートということで、ネットからダウンロードしておいた地形図を片手に先に進む。事前学習のとおり、途中のコース表示はほとんど無いために不安と背中合わせの山歩きになるが、大きな岩場の手前には右手への巻き道を示す可愛らしい手作りの標識があり、ちょっと勇気づけられる。

しばらく歩くと、494ピークの一つ手前のピークへの登り道に出るが、ここはあたり一面が落ち葉に覆われており、なかなか踏み跡が見つからない。仕方なく、地図で確認した大体の方向と足裏の感触を頼りに慎重に踏み跡を探すと、やや左手の方向に何となくそれらしきものを発見することができ、それを辿って行くと無事ピークに出ることができた。

ここからは北方の眺望が開けており、とても景色の良い場所であるが、ゴールはまだまだ先なのでちょっと立ち止まったくらいで先を急ぐ。コースは次第に下りとなり、2か所程お手製のロープが張られているような急な傾斜を降りて行くと、植林地の薄暗い鞍部に辿り着く。その先でハッキリとした道とのT字路にぶつかるんだけど、うーん、困ったことに持参した地図にはこんな道は表示されていないんだよなあ。

おそらく、コースの東側にある林道の方へ誤って降りてきてしまったのだと思うが、今降りてきたばかりの急斜面を登り返すのも嫌なので、何とかここから正しいコースに戻れないかと小一時間ほど悪戦苦闘してみたが、結局上手くいかない。そのうち、体力的にも精神的にもヘバってきたので、止むを得ずここで撤退を決定し、降りてきた急斜面を引き返すことにした。

帰る途中、どこで間違ったのかを考えながら歩いていると、例の景色の良いピークのところでコースが(鞍掛山方向に向かって)二股に分かれているらしいことを発見。俺はここを踏み跡のハッキリしている右方面へのコースを進んだ訳だが、ちょっと覗いてみると直進するコースの方もその先ずっと続いているようで、赤いテープなども見られた。

方向からいっても、おそらくそちらが正しいような気がしたが、正午頃までには帰ると言って家を出てきた手前もあり、その確認は次回にということで、今日のところは大人しく引き上げてきた。目的地まで辿りつけなかったのは、単独行としては今回が初めてであり、正直、ちょっと落ち込まないでもないが、まあ、これも良い経験なのであろう。

ということで、今日のiPodは、階段コースからの帰り道、Ry Cooderが1971年に発表したセカンド・アルバム「Into the Purple Valley」を聴きながら歩いた。この頃の彼の温かい歌声は落ち込んだ俺の心を癒すのにピッタリであり、お気に入りの名曲「Teardrops Will Fall」では思わず涙ぐんでしまいました。(嘘)