やっぱりiPodはおもしろかった

初代iPodが発表されたとき、正直俺はガッカリした。確かにデザインは悪くないものの、MP3プレーヤーなんて別に目新しくもないし、第一、当時、風前の灯火と思われていたMacの延命策としてほとんど役に立ちそうもなかったからだ。

もちろん、この俺の第一印象が大きな間違いであったことはその後の歴史が証明している訳であるが、そんなこともあって俺のiPodに対する感情はちょっと複雑なものとなり、世間のiPodブームを横目で見ながら“どーせ俺みたいな年寄りには似合わねーよ”などと強がったりしていた。

しかし、iPodへの憧れは止みがたく、昨年、長男の進学祝いに“俺のじゃないから”などと自分に言い訳しながら、半ば強制的にApple StoreiPodの60GBモデルを買って差し上げた。にもかかわらず(?)、彼は“昔から使っているMDプレーヤーのほうが使いやすい”などというもので、若干の紆余曲折を経て、何故かこのiPodが今我が家にあるのである。

メインの使用者は娘ということになっているのだが、iTunesが俺のPower Mac G4に入っている関係上、どんな曲を取り込むかは俺の判断に任せられている。娘用にTOKIOとかスピッツとかも入れたんだけど容量はまだスカスカ。で、やむなく(?)俺のライブラリーからも曲を追加するんだが、これが結構迷うんだよね。

当然、Bob DylanVan Morrisonクラスになるとお気に入りのアルバムを何枚でも入れるわけだが、BadfingerやGrass Rootsクラスはベスト物を一枚いれるだけでまあ十分。じゃあ、Kinksはどうするかというと、パイ時代はベスト物でカバーして「Muswell Hillbillies」以降はアルバムごとに・・・などと悩んでいるのがとても楽しい。

しかも、このiPodはビデオも見られるということで、(本当はいけないのだろうが)You Tubeで拾ってきた動画なんかをまとめて取り込み、ヒマなときにゆっくり鑑賞することも可能。先日、人間ドックに行ったときも持って行ったんだが、本当に暇つぶしには最適のオモチャですな、待ち時間が全然苦にならなかった。

ということで、今日までいろいろ遊んでいるのだが、まだ容量が半分以上空いているので、これからもまだまだ楽しめそう。おかげで本を読む時間が再び激減してしまったのだが…。